以下の説明は、作中に出てくる用語の中で仏教に関係のあるものをピックアップして、調べた物です。
なお、(S)はサンスクリット語、(P)は・・・、調べておくの忘れてました(^^;;
日天[にってん](S)Surya
漢訳仏典における太陽神の呼称。サンスクリット語ではスーリヤ。
蘇利耶と音写される。
またはアーディティヤ(Aditya)。
阿禰(←注 実際はにんべん)底耶と音写される。
密教に取り入れられて、十二天の一つとなる。
胎蔵界及び金剛界曼荼羅の外院中に位置する。
スーリヤは一頭あるいは数頭(特に七頭)の馬が引く車に乗るとされているが、日天も数頭(特に五頭)の馬に乗る。
また、直接、馬に乗る図も描かれている。
七曜中の日曜の座を占める。
地天[ぢてん:じてん](S)Prthivi
大地の女神プリティヴィー。
その信仰は既にインド最古の文献『リグ・ヴェーダ』に現れている。
天神ディヤウスと一対で、ディヤーヴァー・プリティヴィー[(S)dyava-prthivi]と呼びかけられる。
大地には種々の作物を算出するので、牝牛にたとえられて、その豊饒が賛えられた。
母なる大地の観点も『リグ・ヴェーダ』に現れるがその根元はさらに古いインダス文明の時代にさかのぼる。
仏教に取り入れられて地天となり、比里底田比(←「田」と「比」で1文字)と音写された。
また、仏典では(P)bhumi-devata ともいう。
密教では、十二天の一つとして、胎蔵界外金剛部中東方に位置する。
梵天[ぼんてん]
世界を創造し、支配する最高の神。
→ブラフマー神
ブラフマー神[ブラフマーしん]
ヒンドゥー教の神格の一つ。
宇宙の最高原理とされた非人格的なブラフマンが人格的に表象されたもの。
叙事詩の古い部分においては世界創造神として重要な位置を占めたが、次第にシヴァ、ヴィシュヌの両神に主神としての地位を譲った。
四つの顔を持って描かれ、白衣を着、白馬あるいは孔雀にまたがる。
またヴィシュヌ神の臍から生ずる蓮華上に坐す姿として表される。
梵天として仏教に取り入れられた。
十二天[じゅうにてん]
東、東南、南、南西、西、西北、北、北東の八方に天、地と日、月を加えた一二の方位をつかさどる十二神。
それぞれに帝釈、火、焔摩、羅刹、水、風、毘沙門、伊舎那、梵、地、日、月の十二神があてられ、密教においては、四天王よりも重要な役割を持っている。
これらは最初から一括して説かれたものではなく、インドにおいて信仰されていた神々が次々に仏教に取り入れられ、まとめられて作り出されたもの。
十二天は、八方をつかさどる護世八方天に上下二天を加え、更に十二天へと発展したものである。
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